我々の日常はどのシーンを切り取っても隅々までデザインされ、「デザイン」は
衣食住を彩るだけでなく、生活様式をも統合する側面さえあると言える。
一方、色とりどりの看板や雑然とした街並みを目にするとき、多様な価値が
混在するだけでは、全体として「豊かさ」も「美しさ」も実現し得ないという
現実を思い知らされる。
過去から受け継がれた工芸の美意識を現代に生かす試金石として、
アートやクラフトの重要さを制作や発表を通して提案し続けたいと思う。